ニュースリリース

2001.03.01


世界一静かな一般病院向け高磁場MRI装置の販売について
-静音化機構「Pianissimo™」搭載型高磁場MRI装置のラインナップ拡充-


 当社は、検査の際に発生する騒音を聴感で90%カットする当社独自の静音化機構 「Pianissimo™(ピアニシモ)」(*1)を搭載した静音型高磁場MRI装置 「EXCELART™(エクセラート)」シリーズの第三弾として、一般病院向けモデル 「EXCELART™ MRT-1000」を商品化し、本日から営業活動を開始します。新製品の国内販売は、東芝メディカル株式会社が担当します。

 新製品は、「EXCELART™」シリーズで定評のある高い画像診断能を受け継ぎながら、静音性とコストパフォーマンスをさらに高めた静音型高磁場MRI装置です。新製品では、世界で初めてMRA(MR血管撮影)検査にソフトウエアによる静音化技術(*2)を適用しました。また新製品では、コンパクト化による設置コストの低減、消費電力の低減、定期交換不要な半導体型RFアンプの採用などによって、装置の導入から維持、保守に至るまでのライフサイクルコストを当社従来製品と比べて約30%低減しました(*3)。従来、静音型高磁場MRI装置の導入は、比較的予算規模の大きな医療機関に限られていました。当社は、新製品をラインナップに加えることによって、より多くの医療機関に静音型高磁場MRI装置が普及し、より多くの人々が「ひとにやさしい静かな高磁場MRI検査」が受けられるようになることを通じ、医療の質の向上に貢献したいと考えています。  
なお、新製品は、2001年4月5日から7日にかけて神戸国際展示場で開催される「2001国際医用画像総合展 JMCP2001」に出展します。

*1: 「Pianissimo™(ピアニシモ)」は、MRI装置の騒音の発生源である傾斜磁場コイルに対して、「独立支持構造」と「真空封入構造」とを適用することで、従来の静音化技術が聴感で約50%カットするのが限界であった騒音を、90%カットすることを可能とした当社独自の静音化技術です。
*2: ソフトウェアによる静音化技術「QuietScan(クワイエットスキャン)」は、傾斜磁場コイルに流す電流波形を最適化することで、Pianissimo™との相乗効果によって、ルーチン検査の大半のスキャン音を静かな街頭や普通の会話に相当する60デシベル台にまで静音化することを可能とした静音化技術です。
*3: 当社従来製品、EXCELART™ MRT-2001/P2との比較
 
 新製品の主な概要

 
商品名
形 式
標準価格(税別)
販売目標
EXCELART™
MRT-1000
6億8千万円
100台/年
 

 開発の背景と狙い
 
 平成12年度の診療報酬改訂以降、磁場強度が1テスラ以上の高磁場MRI装置によるMRA (MR血管撮影)やMRCP(MR胆管膵管撮影)などの特殊撮影が診療報酬の加点対象となったことが示すように、高磁場MRI装置はその高い価値が広く認められています。
 今後高磁場MRI装置については、新規需要の拡大に加えて、中・低磁場MRI装置の更新時期を迎えるため、更新需要の急速な拡大も見込まれます。一方、一般病院では、特定機能病院や地域医療支援病院などを代表とする大規模病院と比べて一般に近隣の医療機関との競合が激しいことから、質が高く患者満足度が高い医療サービスを提供することに対して、とりわけ高い関心があると考えられるため、静音型高磁場MRI装置に関するニーズが高いと予想されます。
 当社は、このようなニーズに対応し、検査時の患者の負担が少ない静音型高磁場MRI装置 「EXCELART」シリーズの特長を継承しながら、静音性をさらに高めるとともに、装置の導入から維持、保守に至るまでのライフサイクルコストの抑制を実現することによってコストパフォーマンスを高めた静音型高磁場MRI装置を製品化するものです。  

   
 新製品の主な特長

1.高磁場MRI装置ならではの先進の画像診断能

 各部に高性能なハードウエアを採用していますので、高磁場ならではの基本特性を最大限に活かした高度な検査が行えます。全身各部のMRA検査やMRCP検査などの管腔検査はもちろん、虚血性脳血管障害の早期検出に有用な拡散強調画像を用いた検査(ディフュージョン検査)も行えます。また、超高速スピンエコー法であるFASE(Fast Advanced Spin Echo)法を応用して造影  剤を使わずに三次元の血管像を得る当社独自のFBI(Fresh Blood Imaging)法にも対応しています。

2.短時間に多くの検査を可能とする高速性

 各種の高速・超高速スキャン法を備えていますので、質の高い診断情報が短時間で得られます。 さらに、当社の最高級モデル(MRT-2001)で採用しているものと同じ高速コンピュータを採用していますので、高度な処理が短時間で行えます。

3.世界一の静音性が生む「ひとにやさしい静かな高磁場MRI検査」

 騒音を90%カットする静音化機構「Pianissimo」を標準で搭載しています。また、ソフトウエアによる静音化技術「QuietScan」は、ルーチン検査だけではなく、脳ドック検査などでも不可欠とされるMRA(MR血管撮影)検査に至るまで広く適用できます。 さらに、検査中の背景音となる磁石用冷凍機の動作音を川のせせらぎ程度(50デシベル台)にまで静音化した新開発の静音型冷凍機を搭載しています。これらによる世界一の静音性に加えて、ショート・ワイドの磁石架台による高い開放性や、処理の高速性などを通じて、トータルでひとにやさしいMRI検査を提供します。

4.設置コストを抑制する高いコンパクト性   

徹底したコンパクト化設計を行いユニット数を約半減しましたので、設置に必要なスペースはわずか30m²です。既設の部屋に設置する場合でも建築の改修工事が最小限で済みます。また、コンピュータ室に設置するユニットは、レイアウトに関する自由度が高い設計としていますので、既設の部屋の多様な制約条件にフレキシブルに対応できます。さらに、操作室に設置するユニットはすべてデスクトップ型としましたので、特別な設置スペースをとりません。

5.低い維持費

 各ユニットのコンパクト化、高効率化設計により、この装置の消費電力は約20%低く抑えられています(当社従来比)。また、高性能冷凍機の働きにより超電導磁石を冷却するために必要な液  体ヘリウムの消費も低く抑えられています。さらにRFアンプのパワー素子には、従来の真空管にかわって特性の劣化のない半導体を採用していますので、定期交換が不要です。

6.高い将来性を生む高い拡張性

RFシステムのアップグレードに関しては、RFコイルを追加購入しないでも脊椎検査などの質を高めることができる新開発の「アレイコンポーザ」を搭載しています。また、情報のネットワーク化に対しては、パソコンを利用した簡易的な方式からサーバを活用したDICOM規格に準拠した本格的な方式まで、要求内容の規模に応じて幅広い選択肢を揃えています。

7.高いシステム稼働率を生む万全の保守サービスサポート体制

 リモート保守サービス、InnerVisionに対応しています。InnerVisionは、MRI装置とTAC(Technical Assistance Center)を電話回線で直結し、障害の早期発見、ソフトウエアに起因した障害の遠隔修復などの迅速な対応を可能とします。たとえば、ヘリウム残量、コンピュータ室の温湿度など、さまざまな状況を常時モニタリングし、システムがダウンする前に 障害を自動検出し、障害状況をTACへ自動転送し、障害を迅速、的確に解析、対応します。

 新製品の主な仕様

商  品  名
超電導式磁気共鳴画像診断装置 EXCELART
形     式
MRT-1000
磁石システム
方  式
高均一、軽量・コンパクト、
超電導・アクティブシールド方式
磁場強度
1T(テスラ)
傾斜磁場システム
方  式
アクティブシールド方式
強  度
最大 25mT/m(/チャネル)
スリューレート
最大 50mT/m/ms(/チャネル)
RFシステム
送信方式
半導体方式
受信チャネル数
1/2※/4※
コンピュータ
システム
C  P  U
RISC型64ビット
メ モ リ 容 量
512MB
磁気ディスク容量
18GB(アンフォーマット)
収集再構成系メモリ
512MB(最大2048MB※)
ネットワーク接続
100Base-TX、DICOM 3.0※
患者アメニティ
システム
静 音 化 技 術
Pianissimo™
QuietScan※
静音型冷凍機
検 査 空 間
患者開口径:  655mm
全身コイル内径:600mm
そ の 他
双方向音声通話機能、照明・送風機能等
設置条件
最小設置スペース
30m²
医療用具承認番号
21300BZZ00058000
※:オプション





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