ニュースリリース

東芝メディカルシステムズ株式会社
2012.03.16

X線アンギオグラフィシステムにおける新たな線量低減機能
「スポット透視機能」の製品化について
~最大で被験者照射線量を約90%(注1)、術者線量を約70%(注2)削減~

東芝メディカルシステムズ株式会社(本社:栃木県大田原市 社長:綱川 智)は、X線アンギオグラフィを用いたカテーテル治療による被ばくの更なる低減のために、積極的な線量低減技術として関心領域にのみX線を照射する「スポット透視機能」を開発し、X線アンギオグラフィシステムへの搭載を開始します。
当社は、これまでに軟線除去フィルタやグリッド制御を用いたパルス透視、低レートパルス透視など様々な線量低減機能を製品化してきました。中でも、画像処理コンセプトPureBrain™では、インターベンション(注3)におけるガイドワイヤー操作時など、術者の快適な検査環境はそのままに、従来装置の撮影画像に匹敵する透視画像を提供できるので、検査中の撮影を透視で置き換えることによる線量低減を実現してきました。
今回開発した「スポット透視機能」では、透視におけるX線照射面積を減らすことにより更なる線量低減を実現します。
スポット透視機能はINFX-8000Vの12インチ×12インチ平面検出器搭載モデルからリリースし、Infinix Celeve™-iシリーズに順次拡大していきます。3月18日から福岡で開催される第76回日本循環器学会学術集会の併設展示及び学会共催ランチョンセミナーで発表します。

開発の背景

インターベンション施行中は、デバイスを治療関心部位に到達させますが、デバイスが安定した状態での透視では、術者はデバイス近傍の情報を元に治療を進めています。このとき、デバイス近傍以外のX線照射エリアは、治療手技に関わらない画像を表示していることになります。これまでは、それら不要なエリアにはX線絞りを挿入し、照射野を狭めることで不要な被ばくを抑えてきましたが、このX線絞りを用いることには、下記に挙げるいくつかの問題がありました。

  • (1) X線絞りは上下・左右対称にしか絞れず、関心領域を画像中心にしなければ、有効に絞れない。
  • (2) X線自動輝度制御の計算領域にX線絞りが入ると、装置はX線不足と感知し照射線量が増加してしまうことがある。
  • (3) X線絞りをかけた領域はX線遮蔽されるため画像が黒く表示され、X線照射野以外の様子がつかみにくい。

これらの問題を解決し、快適な検査環境を維持しながら、更なる線量低減を実現させるスポット透視機能を開発しX線アンギオグラフィシステムへ搭載しました。

スポット透視機能の特長

「スポット透視機能」は透視モニタ上でX線照射したい関心領域を指定し、その領域のみにX線照射されるようX線絞りが設定されます。関心領域は画面中心でなくても良く、X線照射においてはどのように絞られていても適切なX線自動輝度制御を行うことで、絞込みによるX線照射量の増加を防ぐことができます。また、絞りのかけられた領域には、直前の全面透視の静止画像を表示し、画面全体の様子を想像できます(図1)。
被験者に照射される面積線量が抑えられるだけではなく、全面の1/4の面積にしたスポット透視では術者の被ばくとなる散乱線の線量を約50%(注2)にすることが可能となります(図2)。
Made for Life™のスローガンの元に、今後とも患者様を重視した開発を進めてまいります。

  • 注1: 照射した面積線量、当社比
  • 注2: 術者位置での散乱線線量、当社比
  • 注3: インターベンション:X線透視下でバルーンカテーテルやステント(閉塞した血管や細くなった血管を管腔内部から広げる医療機器で、多くの場合、金属でできた網目筒状の管)等を利用して、血管に生じた狭窄部の拡張、動脈瘤の塞栓等を外科手術を行わずに治療する方法。
販売名 X線循環器診断システム Infinix Celeve™-i INFX-8000V
製造販売認証番号 218ACBZX00001000

スポット透視の例
図1 スポット透視の例

スポット透視の効果
図2 スポット透視の効果
30cm(縦)×30cm(横)×20cm(高)のアクリルに図示した方向からX線(または透視)を照射。散乱線はX線照射中心から50cm離れ、床面から150cmの点での測定値とした。

【東芝メディカルシステムズについて】
東芝メディカルシステムズ株式会社は、疾病の早期発見のためのスクリーニング、診断から治療、治療後のフォローアップまで、医療施設におけるワークフロー全般に関するあらゆるニーズへのトータルソリューションを提供する国内市場における画像診断システムのトップメーカーです。
当社の経営スローガンである「Made for Life™」(患者さんのために、あなたのために、そしてともに歩むために)を通じ、かけがえのない命とお客様の成長・成功に役立つよう、一層の活動を進めてまいります。
東芝メディカルシステムズ(株)ホームページ:http://www.toshiba-medical.co.jp/

【地球環境への取り組み】
東芝グループの一員である当社は、「地球内企業」としてより良い地球環境の実現のため、開発、調達、製造、販売、サービス、廃棄段階まで一貫して環境への影響に配慮した医療機器・システムの提供を通じて地球温暖化防止をはじめとし、資源有効活用、化学物質管理を通した地球との共生や豊かな価値の創造のために取り組みます。
東芝メディカルシステムズ(株)環境活動:http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/company/csr/
(株)東芝環境活動:http://www.toshiba.co.jp/env/jp/index_j.htm

※Infinix Cereve、Pure Brain、Made for Lifeは東芝メディカルシステムズ(株)の商標です。

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