News | Press Releases


November 28, 2014

X線CTにおける高画質と被ばく低減を実現するPURE ViSION Detectorについて

東芝メディカルシステムズ株式会社 (本社:栃木県大田原市 社長:瀧口 登志夫) は、エリアディテクターCT Aquilion ONE™において、高画質と低被ばくを実現するPUREViSION Detector(ピュア ビジョン ディテクタ)を開発しました。11月30日~12月4日米国・シカゴで開催される北米放射線学会 (RSNA) において展示します。
PUREViSIONは、世界初の320列エリアディテクターCT Aquilion ONE™の機能強化コンセプトであり、感度の高い検出器マテリアル、フォトダイオード、データ収集部などを組み合わせた技術です。今後、当社のAquilion™シリーズへ順次搭載します。注1

開発の背景

X線CT装置における列数の増加は、画像への散乱線含有率が増すため、画質劣化を及ぼす原因となります。160ミリの幅を1度に撮影し、ボリュームデータを収集できるエリアディテクターCT Aquilion ONEでは、この技術的課題に対してQuantum Vi面検出器を開発し、従来に比べて散乱線含有率を20%低減することに成功しました。 エリアディテクターCTは、そのユニークな撮影方法により従来の形態診断から動態診断までを可能としています。当社の革新的な技術の数々を結集させ、その性能・機能は常に進化し続けています。今日ではよりいっそうの被ばく低減と画質向上の両立が求められおり、その要望を実現すべく開発されたのが新型検出器PUREViSION Detectorです。検出器素材の最適化や高精細検出器製造技術の採用により、検出器性能を大幅に改善しました。

本製品の特長

1.新型検出器 PUREViSION Detectorの性能

東芝GOSシンチレータではPr(プラセオジム)注1を活性添加剤として使用しています。最適な化合組成により、光出力を最大化することを可能にしました。プラセオジムを添加することにより、シンチレーターの短いアフターグローにより素早い発光減衰時間を実現し、超高速撮影と高解像度画像を実現しました。
さらにデータ収集装置(DAS)では回路の大きさを約半分にし、信号品質を低下させる電気ノイズの抑制と消費電力の低減を両立しました。

光出力40%向上(当社の検出器に対する従来比)
DASの電気ノイズ最大28%低減(当社の64列CT比較)
画像ノイズ最大10%低減

2.超高精細製造技術 

最先端の半導体研究開発技術によって培われた、東芝独自の精巧な極小切断(マイクロブレード)技術を用いています。切り口を数ミクロンの精度で切断することにより、素材の均一性(完全性)を保持しています。従来の切断手法と比較し、素材の損傷を最小限に抑制します。

img_141128_04.jpg

注1 プラセオジムは光ファイバーや高性能磁石などにも使用されるレアアース。

販売名東芝スキャナ Aquilion ONE TSX-301C
医療機器製造販売認証番号224ACBZX00004000

【東芝メディカルシステムズについて】
当社は、株式会社東芝 ヘルスケア社の一員として、疾病の早期診断、早期治療のための患者さんにやさしいさまざまな医療システム・サービスを世界135カ国以上に提供しています。 当社の経営スローガンである「Made for Life™」(患者さんのために、あなたのために、そしてともに歩むために)のもと、みんなが健康でいきいき生活できる社会の実現を目指します。 東芝メディカルシステムズ(株)ホームページ:http://www.toshiba-medical.co.jp/
東芝メディカルシステムズ株式会社 ホームページ:http://www.toshiba-medical.co.jp/ 

【地球環境への取り組み】
当社は、より良い地球環境の実現のため、開発、調達、製造、販売、サービス、廃棄段階まで一貫して環境への影響に配慮した医療機器・システムを提供しています。地球温暖化防止をはじめとし、医療放射線被ばくの低減、資源有効活用、化学物質の管理など推進し、地球との共生や豊かな価値の創造のために環境保全に取り組みます。
東芝メディカルシステムズ(株)環境活動:http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/company/env/
(株)東芝環境活動:http://www.toshiba.co.jp/env/jp/index_j.htm

Aquilion ONE、Aquilion、Made for Lifeは東芝メディカルシステムズ株式会社の商標です。