ニュースリリース

東芝メディカルシステムズ株式会社
2016.04.12

次世代3テスラMRIの省スペース化技術および静音化、撮像時間短縮アプリケーションを開発

概要

東芝メディカルシステムズ株式会社 (本社:栃木県大田原市 社長:瀧口 登志夫) は、次世代高性能3テスラMRIを省スペースで実現する技術および静音化、撮像時間の短縮を可能とする新アプリケーションを開発しました。新技術は日々高まる臨床現場からの要求を高度に満たすだけでなく、設置面積を徹底的にコンパクトにし、臨床検査の質の向上を支援するとともに病院経営に貢献します。
今年度中に本新技術を搭載した製品の販売を目指し、高度な検査を達成しつつ、医療従事者にも患者さんにも優しいMRIの技術開発を推進します(注1)
なお、本技術は2016年4月14日から横浜にて行われる第75回日本医学放射線学会総会(JRS)で学会発表いたします。

開発の背景

今日、更なる高画質化を求めて1.5テスラMRI装置から3テスラMRI装置への更新需要が高まっています。また従来MRI検査として当たり前とされていた、検査空間が狭い・うるさい・検査が長いといった患者さんの検査環境の問題も、日々新しい技術開発が進むことで改善されつつあり、臨床現場への早期普及が期待されています。そのような背景の中、傾斜磁場コイルシステムを一新したSaturn Technologyは、大口径3テスラMRI装置での飛躍的な高画質化および静音化を実現し、多くのお客様から高い評価をいただいてきました。この度、本Saturn Technologyを1.5テスラ装置の部屋の改修を行わずに設置可能にする省スペース化技術や、更なる静音化と撮像時間の短縮化を可能とする新しいアプリケーションを開発しました。

■Saturn Technologyを省スペースで実現

これまで、撮影時間の短縮化や、高分解能化へ対応するためには傾斜磁場コイルシステムの出力を増加させる必要があり、消費電力の増大や、システムの大型化に繋がっていました。単に電気容量を減らして小型化した場合、高出力の傾斜磁場性能を得られないだけでなく、内部電圧の変動により目的の出力を達成できず画像の劣化を引き起こします。
この度開発した新技術では、シーケンスプログラムと内部電圧の変動を高度に管理するシステムを新たに構築しました。最適化された電源システムにより、高出力を変動なく安定して発生させる環境を実現しました。この技術により、従来1.5テスラMRI装置を導入しているほとんどの施設において(注2)、そのままのスペースでSaturn Technology 搭載の大口径3テスラMRI装置の設置が可能となります。


■更なる静音化と検査時間の短縮化

東芝メディカルシステムズのMRI装置は、1999年からハードウェアの工夫によって検査時騒音を低減するPianissimo™を搭載してまいりました。これにより全ての検査の騒音を最大で約90%低減し、納入施設だけでなく、検査を受ける患者さんからも高い評価をいただいています。
新技術ではさらに静音性を高めるべく、新しい撮像手法を開発しました。MRI装置では傾斜磁場コイルに電流を流して撮像を行います。大きな騒音は、その電流波形によって傾斜磁場コイルが振動することで発生します。今回撮像方法を工夫することで、電流波形の変動を限りなく小さくすることにより、検査時の騒音を最大99%まで低減し(注3)、患者さんの検査空間の更なる改善を実現します。さらに、当社の強みである非造影撮像法を掛け合わせることで、血流の観察も静かな環境で達成しました。患者さんに優しい検査を提供するとともに、臨床価値提供の両立を可能としています。
また、MRIの課題の1つとして、撮像時間の長さがあります。当社グループ会社であり画像解析メーカーとして著名なオレアメディカル社と共にComputed MRI技術を開発しました。2つの画像を収集した後に計算処理を行うことで7種類の画像を表示でき、検査時間の大幅な短縮を可能とします。このComputed MRI の演算は当社の医療画像処理ワークステーションVitrea™(ヴィトリア)のプラットフォーム上で実施できます。ネットワークで繋がれた複数の端末上で、リアルタイムなパラメータ変 更が可能となり、より臨床に直結した結果を即座に得られます。


今後の展望

これまで当社MRI事業部は、MRI検査を受ける患者さんに寄り添い、狭い空間や騒音による不安を軽減するための技術や非造影撮像の技術開発を行ってまいりました。今後はさらに革新的な技術を融合させ、早期の製品化を目指します。

(注1):本技術は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)の認証を取得しておりません。現時点では販売・供与できません。
(注2):当社1.5テスラ装置既存納入施設での調査結果。
(注3):当社測定値。静音化技術ON/OFFの比較。

【東芝メディカルシステムズについて】
当社は、疾病の早期診断、早期治療のためCT、MRI、超音波診断装置、X線診断装置などの画像診断装置や検査機器を開発、製造し、世界135カ国以上に提供しています。当社の経営スローガンである「Made for Life™」(患者さんのために、あなたのために、そしてともに歩むために)のもと、病院経営に貢献し、患者さんに優しい医療システム・サービスをお届けし、尊い命に貢献します。
東芝メディカルシステムズ株式会社 ホームページ:http://www.toshiba-medical.co.jp/

【地球環境への取り組み】
当社は、より良い地球環境の実現のため、開発、調達、製造、販売、サービス、廃棄段階まで一貫して環境への影響に配慮した医療機器・システムを提供しています。地球温暖化防止をはじめとし、医療放射線被ばくの低減、資源有効活用、化学物質の管理など推進し、地球との共生や豊かな価値の創造のために環境保全に取り組みます。
東芝メディカルシステムズ株式会社 環境活動:http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/company/env/

Made for Life、Pianissimoは東芝メディカルシステムズ株式会社の商標です。
VitreaはVital Images, Incの商標です。

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